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文庫: 177ページ

出版社: 岩波書店; 改版版 (2003/03)

ISBN-10: 4003105044

ISBN-13: 978-4003105047




主人公が尊敬していた友人に親密に付き合いたい女性との仲を深めるように振舞ってもらっていたが、

数年後に海外にいった友人からその女性との手紙のやり取りの内容を全て明かされて、

主人公が様々な感情を以って友人に決意の手紙を書く。


というのが今北産業的なあらすじです。




恋愛がメインの話で自分が久々に面白いと感じました。

実際のところ、主人公の立場が「これはなんという俺?」という感じだったので余計にそう感じたのでしょうね(´Д⊂

普段ならば、「詰まらない」と評してもおかしくない内容だったのですが……。

自分も人に裏切られて孤独に陥ってこそ強くなるタイプなんだろうなぁ、と(´;ω;`)ウッ

……そんなキモイ投射をしておりました(ぉ。




しかし、改めて体験というか何かしら共有するものは、共感を得る点で大事だと思いました。

読者にそれなりのものが求められるし、作家はそれ以上のものを求められると思います。

そうでないと、本書のような機微をうがつ文章はなかなか書けないかと……。


とはいえ、例えばモテナイ人間が恋愛話を書くのは奇妙なコト、と言い切ってしまうつもりはないのですけどね。

経験が先にあるものならば、ラノベなんかを筆頭とする空想的な話は絶対に書けないですし。

しかし、「男は度胸、何でも試してm(ry」という勢いで、些か強引に経験を積んでも良いかも知れません( ^ω^)