「音楽データを対象としたイメージ検索のための感情価の自動生成」



「音楽データを対象としたイメージ検索のための感情価の自動生成」
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002931073/

抄録
「現在, 様々なメディア情報が電子化されており, それらの検索システムに対する要求が高まってきている. 本稿では, 音楽作品を対象として, イメージによる検索システムにおいて利用可能な感情価を自動生成する方式を提案する. 感情価とは, 心理学分野にて提案されている音楽作品のもつ感情的側面を表すのもである. この感情価は心理実験を行って求めるため, 新たな音楽作品の感情価を求めるコストは高い. 本稿では, すでに感情価の求められている音楽作品の楽譜情報と感情価との関係を求め, 新たな音楽作品の感情価を求める計算式を定めた. これにより, 様々な音楽作品がイメージによる検索システムの検索対象とすることが可能となる.」




上記の論文を読みました。
恐ろしく単純化して言えば、
「Standard MIDI Fileのデータだけから、感情価を求める」
というものです。


以下、自分の足りない頭で考えた内容です。



【疑問点】

音楽理論において、拍子は9種類しかないのか?
・ピッチベンドが変化するノートについてはどう処理しているのか?
・SMF形式のサンプルデータの再生環境は一律同じだったのか?
・実験で用いたWeb上のSMFは同一人物が作ったものなのか?
・リバーブやコーラス等のエフェクトの類の数値は考慮しないのか?
・ドラム等のリズムを刻む楽器は考慮しないのか?



とりあえず、本当に気になるのは


・SMF形式のサンプルデータの再生環境は一律同じだったのか?
・実験で用いたWeb上のSMFは同一人物が作ったものなのか?


の2点でしょうか、全く記述が見当たりませんでしたが……(;・∀・)
Windows付属のMIDI音源SC-88proとで鳴らした曲を聴いた場合は、喩え同じSMFでも後者の方が感動するでしょう。
また、結局、midiファイルで本物みたいな演奏を再現するというのも結局のところ職人技なので……(そして自分が習得できずに悩んでいるのですが)
プロが作ったものと素人が作ったものでは、それは当然前者の方が感動するでしょう。
感情価というものを測るとするならば、この2つはそれこそ大きな因子になるのではないか、と。



今回読んでいて「小節密度」あたりなんかは自分が考えもしなかった概念でした。
本当に文字通りなのですが……。


問題は論文が10年前の古いものということでしょうか。
今はきっともっと研究されて洗練されている気が……
ただし、最近の論文は読むのにお金がかかるので読んでないという(;^ω^)
また、試み自体はとても面白いと思うので、期待出来る研究だと思います(この時の研究成果は芳しくなかったようですが……)。


感情価についてもちょっときちんと調べてみたいですが……
きっと有料だから調べる気を失くすでしょう(何。