有機化学1

クロロホルムを強塩基で処理すると、ジクロロカルベンが生成する

正。
HCCl3 + OH- → -CCl3 → :CCl2

カルベン (carbene) とは価電子を六個しか持たず、電荷を持たない、二配位の炭素のことである。(wikipedia)
電子を2つ奪われた可哀そうな炭素。






セミ体はアキラルな化合物である

誤。
セミ体は、鏡像異性体(エナンチオマー)の等量混合物で、キラル。
アキラルは分子内に対象要素をもつ物質のこと。





メソ体にキラル中心はない

誤。
メソ体はキラル中心は存在するが分子内に対称要素をもつアキラルな化合物であり、光学不活性である。



キラっとする鏡。

セミ体=R体+S体 ⇒ 旋光性を示さない
メソ体=キラルが分子内対称によりキャンセル ⇒ 旋光性を示さない

いつも忘れる。






d-メントールとl-メントールを重クロロホルム中、同条件で1H-NMRを測定すると、異なるスペクトルを与える

誤。
同等のスペクトル。

エナンチオマーでは、化学的、物理学性質は同じ、生物学的性質が異なる。




dl-メントールのヒドロキシ基に光学的に純粋なカルボン酸を縮合させると、ジアステレオマーの関係にある2種類のエステルを与える。

正。

dl体はd体とl体が両方存在するという話。