生化学みたいなもの


細胞内での代謝は区画化されており、流れは一方方向のみであることが多い。
流れを調節する遅い反応段階を律速反応・鍵反応といい、この反応を触媒する酵素を調節酵素・鍵酵素という。

アロステリック酵素はオリゴマー酵素のうち基質やアロステリックエフェクターの結合によりコンフォメーション変化を起こして酵素活性を変える酵素群のことである。
飽和曲線はS字状(シグモイド状)。


フィードバック阻害=負のアロステリック調節=S字状強化、Vmax低下
フィードフォワード効果=正のアロステリック調節=S字状弱化、Vmax上昇する場合も


共有結合性修飾(covalent modification)
?不活性な前駆体酵素(プロ酵素、チモーゲン)の選択的且つ部分的切断に因る活性化
ex.  胃液として分泌されるペプシノーゲン→活性なペプシン
  膵臓として分泌されるキモトリプシノーゲン→活性なキモトリプシン
?酵素内のセリン、スレオニンチロシン水酸基がリン酸化されることで活性が調節される。
 リン酸化を触媒する酵素……タンパク質キナーゼ(ATPのγリン酸基を転移)
 脱リン酸反応を職倍する酵素……タンパク質ホスファターゼ


{でんぷんなどの多糖}
 ↓ 唾液腺と膵臓によるαアミラーゼ(内部のα(1→4)結合の加水分解
{限界デキストリン・マルトース}
 ↓ 小腸によるグルコアミラーゼ(末端のα(1→4)とα(1→6)結合の加水分解)とイソマルターゼ(分枝部分のα(1→6)加水分解
{グルコース}

エンド(=内部の)グルシコダーゼ:α(1→4)結合の加水分解
エキソ(=外部の)グルシコダーゼ:末端のα(1→4)とα(1→6)結合の加水分解

グリセミックインデックスが低い食べ物は、インスリン分泌の変動を少なくする

糖質の消化吸収は血糖値に影響する



SGLT(sodium glucose co-transporter)
能動輸送。Na依存性グルコース輸送体。ATP利用。
?一次能動輸送:Na+K+-ATPaseにより小腸細胞内のNa+低下→小腸内細胞より消化液の方がNa+濃度大きく=グルコース吸収の駆動力
?二次能動輸送:上記のNa+濃度差に従ってグルコースはNa+とともに輸送される(SGLT1)

GLUT(glucose transporter)
受動輸送。Na非依存型グルコース輸送体。濃度・電気化学的勾配に従う。


解糖(グルコース異化の最初の中間代謝経路)は好気的条件でピルビン酸(2ATP生成+2NADH)、嫌気的条件で乳酸(2ATP生成)まで進む。
パスツール効果によって解糖の代謝速度と酸素の関係が露にされている。
代謝速度は、運動時の嫌気的条件では極めて早く、安静時の好気的条件では速度は低下する。


乳酸発酵には、嫌気的解糖と同じ過程で乳酸を生成するホモ乳酸発酵と、エタノール・酢酸・グリセロールをもともに生成するヘテロ乳酸発酵がある。
解糖のピルビン酸からアセトアルデヒドを経てエタノールを生成することをアルコール発酵という。


酸化的リン酸化とはH+がミトコンドリア内に移動するエネルギーを利用してATPシンターゼがADPとPiを結合してATPを生成すること。

アデニンフクレオチド輸送体:ATPとADPの対向輸送
リン酸輸送体:リン酸とH+の共輸送