――[薬学]――[薬理ノート]――[2回目]




[非臨床試験]

・薬理実験

・(一般・特殊)毒性実験

   ↓

[臨床試験]

・第1相 健康人を用いた小規模な試験

・第2相 患者を用いた小規模な試験

・第3相 患者を用いた大規模な試験


第3相では、単純盲検試験(患者が試験薬について知らない)や二重盲検試験(患者のみならず医師も知らない)が行われる。


<一般毒性試験>

 急性毒物試験はラット・マウスを対象として(LD50)の測定及び薬物投与後の症状観察をする。72時間以上の観察。亜急性毒物試験は3ヶ月、慢性毒物試験は6ヶ月以上に及ぶ。


LD50とは(50%致死量)のことであり、投与した対象の50%が死ぬ薬物の用量(mg/kg)である。小さいほど毒性が強いことを示す。LD50の算出にはLitchfield-Wilcoxon法がよく用いられる。


GLP…good laboratory practice


[相加]

同一の作用点に同一の作用機構で働く。ノルエピネフリンエピネフリン。ニコチンとヘキサメトニウム。


[相乗]

異なる作用で異なる作用機構で働くもの。エーテルとツボクラリンバルビツレートアスピリン

薬物の不活性を阻害するもの。アセチルコリンとネオスチグミンエピネフリンとコカイン。


[競合的拮抗]

ある薬が別の薬と同一の作用点に作用し別の薬の効果を抑制する。

ノルエピネフリンとフェントラミンアセチルコリンとアトロピンアセチルコリンとツボクラリン


[生理的拮抗]

個々の薬が異なる作用機構で相反する効果を起こすこと。

ノルエピネフリン(血圧上昇)とヒスタミン(血圧下降)バルビツレートとピクロトキシン。


[化学的拮抗]

ある拮抗薬が別の活性薬と不活性な複合体を形成すること。

水銀とジメルカプロール。


[交差耐性]

とある薬物の耐性を獲得すると、他の薬物にも耐性を示すようになること。フェルバルビタールに対して耐性がつくと、他のバビタールに対しても耐性がつく。


[タキフィラキシー]

短時間に反復投与を行うと、作用が衰弱していく現象のこと。エフェドリンやチラミン


[蓄積]

排泄の遅い薬物を連用すると、体内に蓄積され、大量投与と同じ症状を起こしてしまうこと。ジギタリス