薬剤師による研究発表の実態調査 -日本薬剤師学術大会の要旨から-

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjdi/13/4/13_4_183/_article/-char/ja/


医薬品情報学
2011



「アウトカム研究」はいまだ少なく、抄録書式においても、構造化抄録の形式をとるようになっていたが形式スコアに変化がなかった。このように、研究内容・抄録書式は改善しつつあるものの、共にいまだ改善の余地がある。今後、査読制度・一般演題投稿ガイドラインを発展・啓発することや研究デザインについての勉強会・構造化抄録の様式見直しなどの手法によりさらに研究内容・抄録書式の両面の質を向上させることが望まれる。

「アウトカム研究」に比べて「介入研究」が多いことから、介入は行っているものの客観的に結果を測定する観点が欠けている現状がうかがえた。

「実態調査」が第42回で 241件、第37回で168件と全体の約半数を占めており、現状の把握および問題点の探索に現状の把握および問題点の探索にとどまる研究が多い現状が明らかとなった。その原因はこれまで薬剤師が臨床研究の実施方法を修得する機会が少なかったためと考えられる。また、研究計画の重要性は理解しているもののスキルが伴っていないと意識している現状を示す報告もある。今後、薬剤師会が中心となり、研究計画・デザインに関する勉強会により啓発することも必要であると考えられる。


ここでいうアウトカム研究は
「介入群・非介入群に対象を分け、それらを比較し患者・社会に対する明らかなメリットを示す客観的なアウトカムで評価している研究」
のことです。



日本薬剤師学術大会で発表されていた研究について調査した論文です。


やはり現時点では薬剤師のレベルが低いと言わざるを得ないのでしょうね……うーむ。
今まで4年生だったので、まともに研究をせずに卒業していると推測は出来ますから、その点6年生に移行したことは多少は期待できるのでしょうか。
とはいっても、結局、大学、或いは、研究室によって、研究と国試勉強の比率は違うでしょうから、単純にそうとも言い切れないでしょうが。


実自分にとっても耳が痛くなる研究結果ではあります。
それなりに研究室で頑張っているつもりではありますが、基礎研究的なことをやっており、臨床研究とはやっていることはかけ離れています。
論文の書き方はそれなりに分かりますが、臨床研究の論文は読んでいて試験デザインがよく分からなかったり……残念ながら、2年プラスしたとはいえ即戦力にはなり得ないでしょう。
そもそも就職先(決まってませんが……)に研究を行える土壌があるのかは謎です。
なので、もし行うとすれば、まずはその土壌作りから、というのが最も可能性が高いでしょう。
そして、独りではどうともならず挫折するというのも目に見えて……